2008曇天運動会~HDV編 [HDV(HDR-HC1)]
恒例の5月末の運動会
下り坂予報が予想より緩やかでなんとか全種目終了
今年からフラッグシップHDR-FX7に替わって再復活したHDVハンディカム「HDR-HC1」(関連記事)
HC1は、FX1に続く、ハンディカムHDV2世代目で単板のCMOS搭載機
我が家でも一時期シルバーモデルをつかっていて一度手放したんですが、今年になってFX7を実家に送った替わりに再度色違いでもどってきたブラックモデルなので使い勝手はそれなりに熟知しているつもり
さて、こどもを撮るのにいろんな場所からいろんなズーム画角で撮らないといけない運動会では、三脚よりも機動力も重要なんですが、HDVになってからはもっぱら三脚で撮るようにしてるので、LANC端子がつかえてある程度マニュアル設定が使いやすいカメラとしては最新のHC9やキヤノンのほうが画質そのものはいいんでしょうが、正統派シューティングスタイルのHC1のほうが使いやすいことも確かです
とくに風景を撮ると3CMOSのFX7と比べても遜色のない、もう一台のキヤノンの小型HV10は三脚では、LANC端子非搭載っていう致命的な欠陥があって今回はまったく出番なし
というわけで、運動会にはちょいと大げさかもしれませんが、リーベックの650DV(三脚)にワイヤードLANCリモコンつけて換算480mmの望遠域をがっちりサポート体制にしてスタンバイ
この小学校の運動会も3回目なのでどのあたりにカメラをセットすれば見通しよく撮れるかやズームしたときの距離感もだいんだんってくるもんです
なお、お供のデジタルスチルはEOS20DとニコンD40
ニコンD40には新鋭70-300mmVRズーム
20Dにはこれまた今年新調のEF17-40mmF4と去年の反省をもとに大口径化した中望遠のシグマAPOのF2.8の50-150mmHSMの二本体制
ちなみにここ3年の運動会撮影機材は次のとおり
ビデオカメラは、すべてHDV
デジカメは、デジイチ2年目
- 1年生:FinepixF10
- 2年生:EOS20D+TAMRON28-300(関連記事)
- 3年生①:EOS20D+SIGMA50-150/NIKOND40+VR70-300
このところ毎年、ビデオ・デジカメとレンズが変わってますが、幼 稚園や小学校の運動会や行事といえば、昔からスチルは嫁さんに任せて、私はもっぱらビデオ撮影が毎年のパターン
最近はデジイチへの関心の比重が高くなってることもあって、 できることなら自分でビデオもスチルも撮りたいのはやまやまなですが、ビデオをはずすわけにはまいりません
というわけで今年の運動会は、このHC1と2台のデジイチでいまにも雨になりそうな中、新体制で臨みました
いきなり蛇足ながら、昨年の動会では、朝でがけに、運動会用に用意していたキヤノン純正のEF28-135ミリISがいきなりぶっ壊れちゃったせいで、急遽代打のタムロン高倍率ズーム28-300を登板させるはめになり、
結果、この高倍率レンズが仇になって、嫁さんに撮ってもらった写真(というか撮り方)にケチをつけてしまいひともんちゃくがありました(関連記事)
いちおう嫁さんにニコンを渡して撮ってねとお願いしようとしたところ
「絶対に撮らないわよ」(キッパリ)宣言をされちゃったもんだから、はて困った・・・
じゃあというの、この春から大学生になった姪っ子をケータイで呼び出して、新人カメラマンというか、まったくのビギナーをいきなり起用
超ビギナーの20Dの150ミリの連写サーボAFの習作は次回に掲載してるのでビデオにご興味ない方はこちらからどうぞ
なお、姪っ子といえば、幼い頃からのバレエの発表会やら幼稚園~高校の運動会や学芸会まで歴代のビデオでテープに収めるきただけに、いつどのカメラでどう撮ったかなどだいたいの記憶が明確にあるもんです
横道にそれちゃいますが、bebe'sのビデオ歴を振り返ってみると
最初はV88っていうSONYのビデオ8のモノクロファインダーでクルマのオンボード映像撮りでビデオ遍歴スタート
その後、TR75とつづ時代は名機TR705のHi8に進化
この頃は、ビデオやカメラなんぞより興味の対象はひたすらクルマ。ビデオも車載映像が撮りたくて父親からもらったもので画質は二の次でしたが、広角のワイコンやクルマへの固定とショック防止策、リモコン制御とそれなりに楽しみつつ、マメカムにビデオウォークマンまで楽しんでましたかね~
その後、DVDより先にデジタル化されたDVフォーマットの登場と同じくして、3CCDのVX1000
それまではアナログダビングの画質維持にNS9000のHi8デッキや三菱・パナソニックといったS-VHSデッキにも凝ったもんですが、DVフォーマットの3CCDで撮ったバレエの発表会の舞台映像の鮮烈さに度肝を抜かれたのが忘れられない
過去のアナログテープをDVに入力する機能はなく、最初にでたDVデッキ=DHR-1000(当時は高かった)とリニア編集セットやタイトラーを揃えたり、だんだん映像遊びにはまっていった頃
その後、Windows98、IEE1394端子で映像をPCでいじれるようになり、いまでは考えられない低スペックマシンとHDD容量の環境下でPremiere動かしたりしたもんです
その後、長男が生まれた翌年にメインカメラをVX2000に乗り継いでからも、DVカメラ一辺倒が続き、姪っ子の学校イベントはもちろん息子とでかけるときはどこへいくにも1.5kgのVX2000を片手に持ち出してお出かけしていた時代がありました
次なる革新は、もちろんHDVの登場
DVの頃と違ってHD化のトレンドはBSデジタルからはじまっていたので民生モニターでもこれまたDV登場時以上に鮮烈な超精細映像が扱えるようになったのがすごい
長年愛用した高感度にめっぽう強かったVX2000(下)とHDV初号機HDR-FX1(上)
家庭用ハンディカメラがハイビジョンフォーマットになり、FX1の32mm16:9の広角映像は、NTSC4:3のDVカメラとは撮り方もまったく違うのを感じることになり、DV時代には許容範囲だったわずかな水平やカメラブレがストレスのもとになり、このFX1での手持ち撮影での撮影サポートグッズ研究や安定撮影テクニックを磨くのがもっぱらの楽しみになる反面、結局は三脚に勝るものなしということになって、だんだんとビデオの出番が減ってきます
このHDR-FX1と専用ショルダーブレース(総重量2.5kg)
水平方向のブレは安定性は向上するものの重い割には三脚におよばず、幼稚園の卒園式を手持ちで10分以上回してたら腕が引きつったもんです^^;
とまあ、そんなわけで嫁さんがちょいと撮るわけにもいかないこともあって、サブ機にシルバーモデルのHC1を調達したものの、ちょうどこの頃、初代Kissデジタルを入手したこともあって、ビデオよりもデジイチを持ち出すことが増えて、ビデオ離れが加速・・・
その後、SONYからVX2000サイズのFX7が颯爽と登場したのを機に、このブログをはじめてビデオ撮り熱がが一時期盛り返したものの、最近ではこのブログのとおりHDVネタより、GRやデジイチネタのほうが多い状況ですね
なんといっても一眼レフは、レンズによって明るさや写りも違うし、ビデオのようにストーリーを追いかけてカットをつないでいったり、数秒単位でカメラを微動だにさせなくてもよいのが気軽なんですよね。
・・・とまあ、長い横道話書いちゃいましたが、そんなこんなでビデオカメラの出動はこのところこどもの学校イベントオンリー
「成長記録」というような意気込みはないんですが、ビデオと写真の最大の違いは「動き」よりも「声」が残ること
それなら最近すっかり主流になったMPEG4系のHDDやメモリー記録のAVCHDカメラの手軽さがいいんじゃないかと思うものの、動きボケとマニュアル操作性に関してはオート主体のカメラはつまんないし思うような撮り方ができないので面白みがないんですよね
スチルのおかげで自由雲台やらバサルトの軽量三脚などのビデオと共有できるグッズも増えたものの、画面をFIXで撮るにしても、ビデオとスチルは撮り方が全然違うわけで、揺れのない・向きを変えても水平を維持して、シャッターは1/60秒固定で撮るには、ビデオ用のボールレベラーの三脚とワイヤー式のトリガーズームリモコンが必要です
とくに運動会では、最前列に陣取って低い三脚をつかうか、じゃまにならない父母席の後ろから高い三脚で撮れることも重要
予想に反した「体操隊形」に対応するには、ビデオを載せた状態での機動性も無視できないわけで、その点、800gのHC1と3kgの650DVとの軽量コンビは、ポジション移動や脚の伸縮も楽々
リーベックの650DVは、FX1には全域であきらかに能力が不足し、FX7でも望遠側には強度不足を感じてたもんですが、今回の軽量HC1との組み合わせではハンドリングは軽快だし、重量バランスも充分余裕があります
というわけでようやく本題
ひさびさのHC1での三脚撮りスタート
スチルのように絞り優先やシャッター優先、感度設定等の絵作りはまったく考慮せず、基本的には1/60秒でのシャッター優先であとはアイリスのシフトとときに迷ったときのフォーカスアシストが実用的かどうかがビデオカメラの使いやすさの基準です
HC1は、FX1やFX7には及ばない部分もあるけど、小型のHC3、HC7やキヤノンのHV10よりはずっとマニュアルライクな機能があるので、運動会向きなんですね
HC1の撮影設定(シャッタースピード)
HC1の操作はフォーカス切り替えや露出のロックは本体ボタンなんですが、シャッタースピードやWBなどはタッチパネル式の液晶モニターです
このあたりが、キヤノンの小型HDVよりもSONYの優れた点で、とくに三脚使用だとタッチパネル液晶は操作性は抜群
とくに便利なのがニコンのD40のように、よくつかう機能にしぼって表示させられるカスタム設定がつかえること
SONYビデオの場合は、さらに表示順を自在に並べかえることができます
デジイチの背面液晶は顔が当たっちゃうためかタッチ式の液晶はいまのところないようですが、今後これ以上液晶が大きくなって専用ボタンスペースが削られるデザインになるでしょうから、こういう方式を検討してもらいたいもんです。
でもデジイチの場合は、ライブビュー専用モデルでもでないかぎり、ファインダーセンサーと連動して顔を近づけたときには作動しない、指先の温度感知型のタッチ液晶とかの開発が必要になるのかな?
シャッタースピードは1/60秒。WBは曇天だけど「屋外」に設定
なお、シャッタースピードの調整画面階層までは指タッチ2回。さらにマニュアルをタッチしてオート設定の125から「-」ボタンを3回タッチすれば1/60秒になります
HC1の撮影設定(NDフィルター)FX1やFX7の3原色イメージャーの上位モデルとの撮影機能上の大きな違いはNDフィルターが内蔵されているかどうかのほうが使い勝手に差がでます
シャッターを1/60秒に固定すると、当然ながら絞られることになり、1/3、1/4インチのイメージャーでは小絞りボケが発生するし、HC1の場合は、絞り羽形状そのものが簡略化されているので、このあたりが風景撮影では大きな違いとなって現れます
HC1の場合は、レンズ前でフィルター装着によって減光させるしか対策ははありません
いちおうND4とND8を事前に用意していたんですが、この日は「幸い」にも曇天なだったので、NDフィルターをもってかなくてもいいだろと判断したんですが、予想に反して午前中には日が照ったりしたもんだから失敗。横着は敵ですね。
幸い、カメラバッグをあさったらC-PLフィルターがあったのでNDの代用として装着
これでなんとかシャッタースピード1/60秒のまま、2絞りほどは余裕がでてF4からF5.6くらいまでの範囲で撮ることができました
撮影設定(AEシフトとゼブラ表示)
それとSONYカメラの優れた点は、AEシフト設定がつかえること
逆光補正をかけるときなどAEロックをかけるためには、FX1は、露出とゲインとシャッターを同時にロックしないといけないプロ仕様と同一なんです が、HC1はワンボタンでゲインとアイリスとシャッターが固定される民生仕様。この点、FX7はボタンの機能がカスタマイズできるうえに、実際にはアイリス シフトに設定して、撮影しながらダイヤルで露出をリアルタイムにコントロールできたのが重宝してましたが、HC1の場合はあらかじめシフト値を設定しておく必要があります
AEシフトってデジイチだとEV補正のやりやすさと同じですかね
なお、AEシフト設定時には、目安程度にヒストグラムが表示されます
白とび警告のゼブラ表示
最近のデジイチには撮影後のビュー画面で白とびが表示されるようになりましたがビデオでは昔からおなじみ
HC1では70%と100%が選べます
でもまあ撮りながらAEシフト操作ができないHC1の場合は、実際に目安としてつかうのは露出ロックかける逆光補正時くらいですかね
なお、運動会って体操着は白なのでバストアップで撮るとオート露出だとアンダー気味になるし、赤組の赤帽子の面積が増えると、逆にAEは暗くなっちゃう傾向があ りますが、写真と違って一瞬だけの撮影じゃなので毎回ゲインロックして露出補正をかけるわけにはいかず、シフト機能があるかどうかは重要なポイントです
撮影設定(フォーカス設定)
HC1はちゃんとしたリング式のフォーカスリングがついてます
AFは一眼でいうところのサーボが基本。一眼と違うのはコントラスト検出方式ってところでしょうか
この点、小型のキヤノンHV10は一歩すすだ、位相差AFとコントラストAFのハイブリッドなので、SONY機よりもAFが速い
ライブビューがここまで進んでくると、最新デジイチもこのハイブリッドAFがトレンドになるのも時間の問題か?
なお、運動会ではマニュアルフォーカスはほとんつかう出番なしで、HC1の場合は完全にカメラ任せにしたほうが無難です
HC1はいちおうMFに関しては拡大フォーカス機能やピーキング表示があったりとネイチャーやマクロでは重宝するマニュアルフォーカス機能はあるんですが、HCシリーズ共通の指先タッチしたポイントにあわせるスポットフォーカスは便利機能
手順は、MFにして、メニューからスポットフォーカスを選び、あとはあわせたいところを指でタッチするだけ
撮影設定(水平調整)
GRDⅡに搭載されたような電子水準器はHC1にもFX1にもありません。これは16:9のビデオカメラにはなおさらほしい機能
三脚とのレベラーとスリックマグネシューでだいたい釜レベルを90度パンしてあわせるのはカメラがかわっても同じですが、HC1にはシューが専用タイプになっていて、FX7でつかっていたカメラ本体に水準器がつけられないのがちょいと残念
ここには専用のマイクとかをつけます
とまあ、セッティングについて書いたものの、撮影するものって、たんなる「かけっこ」
スチルは姪っ子に任せたので、こちらはビデオに集中
HC1のズーム範囲は41-480mmは480mmなのAPS-Cデジイチの300ミリズーム以上に寄れます
低感度に弱く、広角側も弱いHC1も運動会には持ち出してみると使いやすいもんですね
テレ側
遠めから、バストアップなどを狙わないかぎりはFX7の780mmまでは不要
ワイド
まわりのご父兄はこんな感じで片手撮りや液晶ひらいて両手撮り。
なかには一脚と小型三脚父兄がたくさんいました。
何台かは、HDD記録カメラも目に付きますね
こっちは、いちおう邪魔にならない位置から運動会では最大級の三脚広げてますが、目線以上に高い位置からなめらかなパン棒操作とズーム操作で撮りやすく、三脚の運搬・セットの手間はかかりますが、なにより疲れないのでいんですが場所の選定には経験値が必要ですね
去年は直線トラックだったのゴール側からズーミングのみでしたが、ことしからトラック半周なので、どこかを切り捨てないといけません
そもそも運動会のゴールのテープってテントの前だからベストポジションって、特等の敬老席のじいちゃんに座ってもらって撮ってもらうしかないんですよね
さていよいよ本番
超ビギナーの姪っ子には20D預けて、自分はビデオ撮りつつ、肩にはいちおうD40
最望遠HC1 480mm換算
ビデオ回しながら撮ったD40と300ミリ(換算450mm)
姪っ子の20D+シグマ150ミリ(換算210ミリ)
「よーい」
「ドン!」
MPEG2でも1/60秒で撮ってキャプチャーしたらこんなもの
テレビでみると低ビットレートの地デジなんぞよりはずっと滑らかですが、ビデオ編集ソフトでならべてみるとエンコーダーの性能にもよるのかもしかしたら新しいFX7のほうがコーデックは優秀かもしれませんね
EVFのビューファーは高くて覗けないので、液晶みながらなのでパンの追従がヘタクソです
中盤
このあたりを優先した場所決めだったんですが、もうひとつフォローが追いつかず
AFは一眼と違ってサーボのまま素直に追従してくれます
目の前通過してあとはゴール
とまあ、気合入ってる割に安全な画角で収めてこんな程度ですかね^^;
こどもの徒競争をドラマティックに撮るなんてそもそも無理なのはわかってるんですが
再生できない場合、ダウンロードは🎥こちら
来年は天気に恵まれてまた気合入れて撮りたいもんです
お弁当タイムは、さすがにせまい41mmじゃどうしようもないので、レイノックスのセミフィッシュ
そもそもHV10用に調達したんですがHC1でも役立ちます
ただ画角が広い分だけ平均測光だと黒つぶれ
逆光補正ボタンを押してもたいして明るくならず、けっきょくは明るさ調整しました(写真はフォトショップ補正)
まあ、HDVをPC用に落としたものなので画質の参考になりませんが、ワイコンひとつで広角対応もできるし、これからもHC1一台で運動会はOKかな?
あとは撮ったテープからビデオスタジオでキャプチャーしてからそのままカット編集と冒頭タイトルだけいれて、いつものようにPCのHDDにオリジナルのMPEG2のまま保存して記録終了
ビデオ撮りでは大きな反省点はないものの、次は課題の残るデジイチ徒競争編へつづく
HDR-FX1格好良すぎです^^HDVは気になるところでは有りますがこれ以上趣味を広げると・・・
by PAPA (2008-06-01 06:15)
業務用ではZ7Jって、かっこいいのがでてます
http://www.sony.jp/products/Professional/c_c/hdv/products/hvr_z7j/index.html
アダプターつかえばEFレンズもつかえるはず
FX1もいいカメラでしたが、カメラに飽きたらこいつでビデオ復活したいもんです
by bebe (2008-06-01 07:01)
これだけ機材があると、もし雨が降ったら大変ですね。
by shoh (2008-06-01 22:19)
鋭いですね~
その点はもちろん考慮済みで、三脚はともかく、ビデオをカメラは防水のメッセンジャーバッグに収納しちやいます
by bebe (2008-06-02 05:58)